2024年度 公益社団法人 いわき青年会議所
第20代理事長 野木 崇
 

2024年度いわきJC基本理念
故郷に想いを寄せる人財による 未来を見据えた活気ある「いわき」の創造

 

2024年度いわきJC基本方針
1.挑戦する心を持った人財の育成
2.未来に紡ぐ組織づくり
3.子どもたちの未来を育む機会の提供
4.誰もが誇れるいわきの創造
5.未来に繋がる想い溢れる組織の構築

 

2024年度スローガン

可能性を信じ挑戦せよ

 

【はじめに】 
 私は 2017 年に入会させていただき、当時 JCI いわきが何をしている団体かもわからず、とにかく入会申込書を書いたことを、今でもはっきりと覚えております。年を重ねるごとに様々な機会を提供していただき、この度理事長という大役をいただくこととなりました。
 思い返せば入会当初は、わけもわからず、がむしゃらに参加できるものに参加し、ただできることをしていこうという気持ちだけでした。しかし、2018 年に JCI いわきから福島ブロック協議会の会長を輩出することとなり、その年のブロック出向で同じ志を持った仲間と活動を共にしたことが転機となり、自分の意識が少しずつ変化をしていきました。翌年からも様々な自己成長の機会を提供していただき、決して楽な道のりではありませんでしたが JC 運動と活動を続けてきました。その中で多くの仲間に助けてもらい今日まで活動が出来ています。JCI いわきに入らなければ、故郷いわきを想うこともなく、素晴らしい仲間とも出会えなかったと思います。そして利他の精神の大切さや故郷を想うことの重要性に気づかされ、同じ志を持った仲間と共にまちの発展に寄与していきたいと想うことができるようになりました。
 また、先輩方が紡いできたこの JCI いわきは、歴史ある5つの JC が統合し多くの伝統と歴史を残してくださいました。今も目指すべきまちづくりは変わらず、当時の先輩の情熱や姿勢は現役メンバーの見本となるものばかりです。統合から 20 周年となる今年、今一度原点に立ち返ることで、挑戦する心を呼び覚まし、希望溢れる明るい未来に向かうための一歩を踏み出せるようにしたいと考えます。それは自身の成長やまちの発展、さらには JCI いわきの発展にも必ず繋がると信じています。これからも JCI いわきが故郷を考え、個の成長ができる組織であるために、私自身に何ができるのか、何を残していけるのかを考え、率先して行動し、JC 運動を展開してまいります。

 

【挑戦する心を持った人財の育成】
 JCI いわきは、若いメンバーを育て、挑戦の精神を育むことを大切にしています。全国的には青年会議所のメンバー数が減少し、在籍期間も短くなっていますが、JCI いわきでは逆のトレンドが見られます。平均在籍年数が上昇し、平均年齢は約 33 歳まで下がりました。
 この傾向は私たちにとってチャンスだと思います。我々は、経験あるメンバーが卒業を迎え、若返りつつある今こそ、次代を担う若手を育てることが重要だと考えています。青年会議所は多くの機会に溢れており、メンバーには積極的に挑戦して自己成長を遂げてほしいと思っています。仲間との交流は新たな機会を広げ、メンバーには青年会議所を利用し、今まで自分の知らなかった世界に一歩足を踏み込んでもらいたいです。
 挑戦の精神は新しいアイデアの探求や困難に立ち向かう勇気を生み出し、成長を促進します。今後の JCI いわきを担うメンバーが様々な機会に挑戦し成長することは、JC 運動にも社業にも良い影響をもたらすでしょう。そしてそのような人財を増やすことが、JCI いわきの進化の鍵であると信じています。

 

【組織を未来に紡ぐ】
 JCI いわきでは、今後経験豊富なメンバーの卒業が控えており、若返りの時期を迎えています。昨年からはメンバー間の交流や研修等を行い、JC とは何かを学ぶ機会が増えてきている一方、その理解度には大きな隔たりが生まれている現状があります。JCI いわきはその本質に立ち返り、青年会議所があるべき姿が 1953 年の東京青年会議所設立から変わっていないことを理解すれば、今まで以上に組織に力を与え、より地域に必要とされる人財が成長できる組織となるでしょう。そして持続的な組織を築くには、会員拡大は必要不可欠です。メンバーが JC の本質を理解しなければ拡大を行うことは困難となるでしょう。だからこそ、メンバー全員が JC の理念に共感し、組織全体が共通の目標に向かって協力し合うことが重要であると考えます。
 一人ひとりのメンバーが JC 運動や活動を通じて多くの気づきを得て成長することが、将来に向けて持続的な組織を築いていく原動力となり、尊敬しあえる仲間を増やし続けることで、未来に組織を紡いでいくことでしょう。

 

【次代を担う子どもたちを育む】
 青少年事業は、いわきの未来ある人財の育成のためのものであり、JCI いわきにおいて最も重要な取り組みの一つと言えます。昨今の子どもたちは技術の発展により多くの情報に触れることが可能になりましたが、その情報をうまく扱えているといえるでしょうか。また地域との関わりや他者との交流や、古くからの手法・体験に触れる機会が減少しています。あたりまえに便利なモノを使用し、それに疑問や興味を持たなければ、自分の成長の機会を減らすことになります。だからこそ、大人が多くの情報を整理したうえで、子どもたちに様々な経験や体験をさせてあげることが重要であると考えます。そこで得た知識や経験は、未来を生きる力となり、自身の土台となるものになるはずです。
 次代の子どもたちが成長するには、様々な機会を通して、子どもたちが潜在的に持つ好奇心を刺激する必要があります。だから、子どもたちが様々なことに挑戦し、体験できる機会を提供してまいりましょう。

 

【地域の未来を若者たちと】
 私たちは震災や豪雨災害、コロナパンデミックなど様々な苦難の中でも、地域の未来を考え行動を起こし人財育成に尽力してきました。その種まきは少しずつではあるが、いわきの人財成長に繋がり、成果を出しているはずです。しかしながら、少子高齢化が進む中、人口流出は地方圏の課題で、特にいわき市では若者の転出超過に歯止めをかけることが出来ておりません。この状況を変えるには我々だけで行動するのではなく、地域の未来を創る若者を巻き込み、彼らの意識を変えていくことだと考えます。若者にはこれからのいわきを担う世代だからこそ、まちづくりの重要性に気づいてもらう必要があります。地域のリーダーを輩出する責任を負う JCI いわきとして、住み続けたいまち、帰りたくなるまちの実現に向け、地域との懸け橋となり、多くの学びと成長の機会の提供をしてまいりましょう。

 

【共創のまちを目指して】
 昨年まで共創のまちづくりを目指し、そのためのシンボルの発展に尽力し、様々な団体と連携することが叶いました。その運動はこのいわきをつなぐ重要な役割を果たしており、広大な地域をつなぐ光ともいえるでしょう。このシンボルは、震災から始まり、復興、創生へと時代は流れ、今後共創のまちとして、未来にありつづけていかなければなりません。昨年からの想いを引継ぎ、JCI いわきはもう一歩足を進め、連携の強化に努めると共に、いわきの発展を願い、多くのパートナーと手を取り合いながらまちづくりを考えなければなりません。オールいわきを目指して、私たちはいわきの未来を担う多くの人々の共感を得ると共ともに、その手段の一つとしてまちのシンボルのさらなる発展と広域ないわきを繋げる一助となる事業を展開する必要があります。
 地域の住民が積極的にまちづくりに興味を持ち、新しい魅力に気づいてもらえるよう、希望ある未来を目指してまいりましょう。

 

【有事に行動できる組織として】
 災害に強いまちづくりは、自然災害に対し、住民の安全と暮らしを守るための取り組みです。防災教育や避難計画を通じて自身の意識を高め、組織としては正確な情報提供や連携体制を構築することが重要です。JCI いわきは災害時の支援協定を結ぶいわき市社会福祉協議会及びいわき市と緊密に連携することで、自然災害に対して様々な支援をすることが可能となりました。
 また東日本大震災や令和元年度東日本台風などを経験しているからこそ、我々はその経験を風化させぬ様に、毎年防災減災について考え、災害に対する備えをしてまいりました。これからの組織は若返りを迎え、当時の災害を経験しておらず、組織の動きを改めて知る機会が必要だと考えます。昨年の水害で、JCI いわきはボランティア活動に参加し、多くの学びと反省を得ることができました。私たちはその経験を活かし有事の際に必要な行動や体制を再構築し、いわき市社会福祉協議会及びいわき市との連携強化を進め、利他の精神で行動できる組織でいられるよう意識を高めてまいりましょう。

 

【20 周年を迎える JCI いわき】
 本年 JCI いわきは創立より 20 年が経ち、今までとは違い、統合前を知る会員が卒業されて、一つの節目を迎えることになります。新たな時代のスタートとして、我々は、先輩方が今まで広大ないわきで展開してきた運動の歴史を振り返り、組織のアイデンティティや共有すべき価値観を再確認・強化すると共に、メンバーやステークホルダーがそれに共感し、誇りを持てる JCI いわきを強調することで、組織の結束を高めていく必要があります。
 また新たなビジョンと戦略の策定が今後の運動発信のカギとなります。20 周年を節目に、地域社会やメンバーのニーズに合わせて、中長期的な戦略を策定し、未来の目標を明確にし、方向性を示す必要があります。そして、記念事業を通して JCI いわきが描く未来を形にし、JC 運動を発信していきたいと考えます。
 JCI いわきは 20 周年を新たなスタートとし、地域社会への貢献やメンバーの成長を通じて、更なる発展を遂げていくことができるでしょう。

 

【結びに】
 自分が変わらなければ、周りが変わることもないでしょう。最初の一歩は誰もが抵抗があり、踏み出すことを躊躇してしまいがちです。しかし、気づいて欲しい。歴史は多くの失敗から成り立ってきたことに。

 失敗を恐れず、挑戦をしてもらいたい。


 挑戦するからこそ、発展や進化を遂げている。私たちも失敗を恐れず、まず行動を起こしましょう。それがまちのため、人のため、そして自分のためになるのだから。

 我々の出来ることはすごく小さな事かもしれません。その積み重ねがやがて芽となり幹となり、花を咲かす時が来るでしょう。その可能性を信じて、腐ることなくこの JCI いわきで大いに挑戦してまいりましょう。

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