2025年度 公益社団法人 いわき青年会議所
第21代理事長 熊田 哲也
 

2025年度いわきJC基本理念
故郷に想う人財による持続可能ないわきの創造

2025年度いわきJC基本方針
1.地域を牽引する人財の育成
2.誰もが活躍できる組織へ
3.いわきの未来を担う青少年の育成
4.個性輝くいわきの創造
5. 災害に強いいわきへ

2025年度スローガン

Ambition‼ 常識にとらわれず、大胆な発想で行動しよう!未来を切り拓く力になる!

【はじめに】 
 私は、2014 年に転勤でこのまちに住むようになりました。市外出身の私にとって、それまでのいわき市との関わりといえば、夏に海水浴などで観光に訪れる程度で、いわき市は「観光地」という認識しかありませんでした。翌年、仕事の縁で JC 入会のお話をいただき、知り合いを増やしたい、また社業にも役立てたいという思いから、2015 年に入会させていただきました。恥ずかしながら、いわき市が合併によってできた都市だと知ったのは、JC に入会してからでした。入会後は、機会があれば積極的に事業に参加し、さらには事業の立案を通じてまちづくりについて学んできました。いわきについて何も知らない状態だった私が、このまちを大好きになったのは、JC のおかげです。2018 年にスポーツ地域活性化委員会の委員長を務めてからは、様々な役職や出向、活動を通じて多くの経験をさせていただき、ただの社会人から「まちを思える人財」へと成長させてもらったと感じています。

 いわき市は、合併から 59 年を迎えます。震災の影響や少子高齢化に伴い、人口減少を見据えたまちづくりが始まっています。合併前に整備されたインフラは転換期を迎え、まちはダウンサイジングされた姿に変わりつつありますが、その一方で、経済的な影響や地域コミュニティの弱体化も懸念されています。このように地域社会に変化が求められる中で、いわき JC には何ができるでしょうか。創立から現在までの 20 年間、私たちは「明るい豊かな社会の実現」という理念のもと、その時々の課題に向き合い、地域社会の発展と未来を担う若者の育成に努めてきました。私たちは、この理念をさらに深め、いわきをより良いまちにするため、今後も積極的に活動を展開していきましょう。

【会員に寄り添う組織へ】
 単年度制や 40 歳で卒業といった独自の制度があるのは、JC だけではないでしょうか。JC はコロナウイルスによるパンデミックの際にも柔軟に対応し、組織運営や地域をより良くするための運動を展開してきました。この中で培われた対応力や柔軟性は、今後の組織運営においても必ず活かすべき重要な要素です。これは、誰もが活躍できる組織であり続けるためにも必要なことです。幅広い年齢層や多様なバックグラウンドを持つ人々がいわき JCに参加できるようにし、多様な視点を取り入れることで、組織をさらに強化していきましょう。また、誰もが参加しやすく、魅力的な組織を作り上げていくことも重要です。効率的な組織運営のためには、デジタル化が不可欠です。オンライン会議やデジタルツールを活用し、情報共有やコミュニケーションを効率化することで、業務の合理化や透明性の向上を図り、メンバー間の連携を強化していきましょう。最後に、会員にとっての JC の存在意義を見つめ直し、より魅力的な組織を目指しましょう。それが、いわきを愛する同志が自然と集う、進化した組織へと繋がるはずです。

【信頼と共感を育むブランディング】
 「青年会議所とはどのような組織なのでしょうか?」いわき青年会議所は、地域社会の発展と次世代リーダーの育成を使命として活動してきました。しかし、私たちの理念や活動に対して、市民の皆様から十分な共感を得られているでしょうか。私たちの活動が広く地域社会に認識され、支持されるためには、組織としてのブランド力を強化することが不可欠です。いわき青年会議所の存在意義と価値を明確に伝え、地域社会との信頼関係を一層深めていくことが重要です。活動が地域に根付き、より多くの方々から共感を得るためには、組織としての理念やビジョンをしっかりと定め、一貫した発信を続ける必要があります。たとえ価値のある事業を実施しても、戦略的に発信しなければ、その価値が伝わらず薄れてしまいます。私たちは、いわき青年会議所がこれまで取り組んできた活動を積極的に発信し、その成果を地域にしっかりと伝えていきましょう。組織の実績を可視化し、地域社会からさらなる信頼と共感を得るために、ブランド力を強化していくことが大切です。

【地域の未来を担うリーダーの育成】
 「私は、ただ JC に所属しているだけ」

あなたはそのような JC ライフを送っていませんか?私が言いたいのはただ一言。

「もったいない」

JCI Mission でも「青年にリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」と謳っているように、人財育成こそが地域の未来を担うリーダーの育成に繋がります。JC は、多種多様な業種の会員が所属し、多くの人脈を築けるだけでなく、様々な活動を通じて多くの学びを得られる組織です。JC には、成長の機会が星の数ほど存在しています。私は「人は人によって磨かれる」と考えています。だからこそ、自らその機会を掴み、交流やコミュニケーションを通じて自己成長に繋げていきましょう。所属している会員一人ひとりが「JC だからこそできること」「JC にしかできないこと」を考え、その意義や活動を深く理解し、所属する会員から JC ファンを生み出していきましょう。そして、未来のいわきを牽引できるよう、まちの課題解決に取り組むリーダーを育成していきます。

【未来を生きる子どもたちを育む】
 デジタル社会が進展する中、子どもたちの学習や生活にもデジタルスキルが深く根付いてきました。今では、簡単に知りたい情報を得られるだけでなく、勉強や遊びのためにも、デジタルスキルは信頼できるパートナーのような存在になっています。このような時代において、地域社会や未来の子どもたちのためには、デジタルリテラシーの向上や、デジタルスキルを通じた問題解決能力の育成が必要です。デジタルスキルの習得は現代社会でますます重要になっており、特に地方都市でもデジタルテクノロジーを取り入れることで、地域振興や人財育成を進めようとする動きが見られます。子どもたちがデジタルスキルを学ぶことで、論理的思考力や想像力が養われ、将来の職業選択の幅も広がります。それは、彼らが未来を生き抜くための力となるでしょう。さらに、地域の企業や関係諸団体、学校と連携し、実践的な学びの場を提供することが重要です。これにより、地域全体の活性化にも繋がり、次世代のリーダーの育成が可能になります。私たち大人世代も、これまでの経験を活かし、子どもたちに多様な体験や気づきを提供することが求められています。こうして、子どもたちが健全に成長できる環境を整え、未来のいわきを担う力強い世代を育てていきましょう。

【若者が描くいわきの未来】
 いわきの未来を築くためには、次世代を担う若者たちが地域社会に積極的に関わることが不可欠です。若者は、まだ成長の途上にあるものの、斬新なアイデアや豊かな感性を持ち、地域の変革者として大きな可能性を秘めています。彼らが自らの手でまちづくりに参加することは、地域に新たな息吹を吹き込む力となります。そして、2025 年にはいわき市長選挙が告示されます。選挙権年齢が 18 歳以上に引き下げられたことで、高校生や若者にとっても地域の未来に対して真剣に向き合う絶好の機会となるでしょう。この年は、若者がいわき市の課題と向き合い、未来を見据えたまちづくりに関心を持つ重要な年です。私たちは「若者とのまちづくり」に焦点を当て、彼らが自らの手で未来のいわき市を創り上げる力を育むことを目指します。地域に住む若者が主役となり、私たちも彼らの取り組みを支援していきます。成長の機会を提供し、若者たちがまちづくりに参画することで、地域を牽引するリーダーとして活躍できる人財を育成しましょう。

【個性豊かな地域を繋ぐ、まちのシンボル】
 いわき市は合併から 59 年を迎えます。豊かな自然を持ち、各地域が独自の特色を持つこの街は、かつて炭鉱で栄え、現在では工業都市としても発展を遂げ、東北でもトップクラスの工業地帯となっています。私たちはこれまで、「共創のまちづくり」を掲げ、市民がまちづくりに積極的に参画する事業を展開してきました。今後も、住民が自らまちづくりに参加し、まちの未来を考え、行動できる環境を整えることが重要です。これにより、地域全体で共通の目標を持ち、その実現に向けて具体的な行動を取ることができるようになります。市民の皆様がまちづくりの当事者として意識を持つことで、自分たちが住む地域に誇りを感じ、さらにその魅力を高めることができます。それにより、他のどの街にもない、個性あふれる地域を創り上げることができるでしょう。また、それぞれの地域に住む市民の皆様と深く関わりながら、まちのシンボルを深化させ、笑顔の輪を広げていきましょう。こうした取り組みが、未来の世代にも豊かで活力ある地域を引き継ぐことに繋がります。

【有事の際に行政や市民が結束し、困難を乗り越えられる地域へ】
 いわき市はこれまでにさまざまな災害を経験してきた地域です。広大な面積を持ち、山間部と海に面しているため、発災時には被災地域と非被災地域の間で意識の差が生まれやすいという特徴があります。私たちは、防災・減災の意識を持ち続けるとともに、自助・共助の考え方を常に心に留めておくことが重要です。有事の際には率先して行動し、各地域に住む市民や関係諸団体と手を取り合い、利他の精神で困難を乗り越えていきましょう。また、いわき JC は、いわき市社会福祉協議会やいわき市と 「災害時における協力に関する協定書」を締結してから幾多の困難を乗り越えてきました。地域から信頼される組織であり続けるため、これらの連携を維持し強化させていきましょう。

【結びに】
 いわき青年会議所21年目を迎え、新しいスタート地点に立ちます。これまでの20年の歴史、その時に活躍した人たちの想いが脈々と受け継がれてきました。私たちは、そのバトンを次の世代に受け継ぐ責任があります。

「憧れるのをやめましょう」

日本全国を見渡せば魅力ある都市はたくさんあることでしょう。しかし、「ほかのどの街にもない、誇りを持てるたった一つのいわき」を実現すれば、どこ
にも負けない魅力に溢れるまちになるはずです。

真剣にまちを想い、市民に寄り添いながらより良いまちを実現していきましょう。そのためには、今までの常識にとらわれない大胆な発想が必要です。
Ambition!!
恐れず、怯まず、
大いに学び、大いに挑戦していきましょう!!

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