10月13日(火)いわき市総合保健福祉センターにて10月例会が開催されました。 今月の例会は【みんなで考える地域医療環境の改善】公開例会です。 まずはじめに主催者挨拶で赤津理事長が「本日は多くの市民にお集まり頂きましたことに感謝致します。我々市民が主導して変わって行かなければなりません。この例会がそのきっかけ作りになればと思います」と挨拶。 次に連携推進委員会の米倉副委員長の趣旨説明 「皆さまも薄々不安に感じておりますいわき市の医師不足などの問題について第1部で現状を説明させて頂きます。パネルディスカッション、本田よう一様の講演を通して健康増進の重要さが地域医療の改善になる。みんなで地域医療の環境の改善を考えてもらえれば。と、この例会を開催するにあたりました」と趣旨説明 第1部 委員会プレゼン<いわき医療の現状把握と課題> 連携推進委員会 草野祐介君がプレゼン。 県の医師数は震災後マイナスでしたが24年度以降回復の兆しが見られます。しかし福島県は人口に対し938人の医師が不足しており、全国でも44位とだいぶ不足しています。またいわき市は昨年より今年は医師数が減っております。と現状の説明。 では医師不足に有効的な対策立案として 1.医師の過剰労働を減らすこと 2.医療供給側の効率化(病診連携) 3.地域一体となっての地域医療連携 4.現状の医療資源の有効活用 の四つがあげられました。 現在のいわき市の主な医療資源(医療施設) 第1次救急(入院治療の必要がなく、外来で対処しうる帰宅可能な軽症患者に対応する医療) 属に診療所・クリニックは市内269カ所 第2次救急(入院の必要な可能性はあるが、命にかかわるものではない状態) 総合病院等 市内26カ所 第3次救急(2次救急まででは対応できない一刻を争う重篤な命にかかわる状態) 市内では磐城総合共立病院のみ。 なので医療施設の適正利用が求められています。 例えばかかりつけ医を持つなどです。本当に必要な時に病院を利用しましょう! 地域医療連携への取り組み 行政の役割:情報の発信・伝達 医療の役割:病診連携のさらなる推進 市民の役割:病院 他資源の適正利用 他 医療供給側の効率化を図る為の率先した行動 が求められています。で第1部の委員会プレゼンは終了しました。 第2部 パネルディスカッション <地域・職域が連携した健康づくり対策の推進> コーディネーターに 弁護士法人いわき法律事務所 弁護士 菅波香織 様 パネリストは いわき市保健所地域保健課 主任保健技師 篠山絢子 様 公益財団法人福島県保健衛生協会 保健師 佐藤 舞 様 公益財団法人ときわ会常磐病院 在宅診療部門内科医 松田 徹 様 料理家/栄養士 本田よう一 様 まず始めに市民目線でのコーディネートをしたいと思いますと菅波香織 様 テーマ1は健康増進について ■いわき市の行政として今年成人保健課ができて、市では健康教育をしていますと主任保健技師 篠山絢子 様 ■福島県保健衛生協会は健診、①疾病の早期発見②疾病の予防推進が主な仕事で健診の結果、事後管理し健康寿命(平均余命の10歳は若い健康に生活していける年齢のこと)を延ばすのも仕事の一つですと保健師 佐藤 舞 様 ■医師目線からの意見で予防に重点を置き健康寿命を延ばすことが大切で、病気が少なくなればその分濃厚な治療が出来る。病気は生活習慣病がほとんどであり、これをなんとかしないとなりません。また在宅医療、その存在を知ってもらいたいと思っていると常磐病院 在宅診療部門内科医 松田 徹 様 ■ファミレスやコンビニなどが身近にあることによりいろんな時間にいろんな物が食べられることが多くなり肥満や生活習慣病が増えてきました。なので普段の食生活から自分の身体を変えてもらいたいと思います。と料理家/栄養士 本田よう一 様 ■いわき市民の健康状態として。出生数が少なくなり少子化、高齢化が進んでいます。実に25%が高齢者であり、65歳以上の20%が要支援・要介護状態となっています。それはがんや生活習慣病が原因であり、いわき市健康増進計画「健康いわき21」生涯にわたる健康づくりの推進として健康診断受診の呼びかけを行っているがとりわけ若い世代の受診率が低い。これはひとえに市民性によるものだと思うのだが、今回を機に受診率が伸びれば良いと思っていますと篠山絢子 様 ■県の傾向として国の目標は50%であるのに対して特定健康診断(メタボ健診)率は30% 5大がん検診は35%に留まっている。福島県の喫煙率は男性38.9%で全国ワースト4位 女性12.1%でワースト5位 肥満率は40.3%でワースト4位 食塩摂取量 男性ワースト3位 女性ワースト2位と現状を伝えてくれた 佐藤 舞 様 テーマ2 生活習慣病について ■「この町は臭い!!」受動喫煙がすごい!味が濃く食塩が多い!お店に行くと出てくる食べ物の量が多い!ここに気づかないといわき市の将来は危ういと松田 徹 様 ■食生活の見直しは大変です。しかし今の生活はどうなのかを把握して、出来る範囲からやっていく。まずは自分や自分の家族から変えていきましょうと本田よう一様 ■いわき市の統計で死因の1位はがん。6割は生活習慣病が原因です。心疾患死亡率(人口10万対)いわき市は223.6 全国 156.5 脳血管疾患死亡率(人口10万対)いわき市は133.9 全国94.1 40~50歳の4割前後が肥満。なので健康診断を受診しましょうと篠山絢子 様 ■県全体でも同じくがんの死亡率が高く、次いで心疾患。良い生活習慣とは?福島県としてはたばこの煙を避け、塩分摂取は最小限に、そして太り過ぎない痩せすぎないの3つが大切だと佐藤 舞 様 ■禁煙法(アメリカ)により心疾患が減り、喘息が減った。アメリカやイギリスでは肺がんが少なくなってきた。このように行政が言わなくてはならない。また認知症については運動や社会参加が大切であり、これを伝えて行くことが重要ですと松田 徹 様 ■自分が一日何カロリーを摂れば良いか分かりますか?何が足りなくて何を摂取すれば良いのかは専門家に聞けばいいんです。と本田よう一 様 テーマ3 予防から始める地域医療 ■心を含めた身体のケアが大切ですと篠山絢子 様 ■推定食塩摂取量検査がおすすめです。生活習慣を見直すきっかけになると思います。とここで、会場にいる参加者へ自分の両手を握り合って引っ張って見て下さいと軽く運動を。身体を動かすことにより交感神経を働かせるといいですと佐藤 舞 様 ■市民が変わるには=特をしないといけな=インセンティブを与えることが大切です。また病診連携、病病連携、診診連携なども重要。運動には二極化がある。やる人。やらない人にいかに運動させるか。参加させたり輪に入れてあげることが大切。塩分を控えたばこの量を少なくし血圧を抑え不整脈を気にする。禁煙ストリートを作ったり禁煙のお店を作るのもいいと思う。がんになってしまったとき、脳卒中になってしまったとき、どうすればいいか地域でみるシステムが必要とみなさんが考えることが大切です。と最後にすべてをぶつけてきた松田 徹 様 ■食卓の誰と食べて何を食べているかを見て把握できると健康状態も把握できる。難しく考えす誰かとご飯を食べるといいです。協力者=誰かと一緒に行うことが大切であり自分で料理を作るのが良いと思います。 ■まとめに菅波香織 様がいわき市民の健康がこのままではまずいです。①伝える ②自分を知る(健診や良い習慣に変えてみる)その時に必要なのは協力者 ③自分で料理をすることも大切。第3部のお話を聞いてみましょうと、第2部パネルディスカッションは終了しました。 【第3部】講 演<食を通じての健康生活習慣> 講 師 料理家/栄養士 本田よう一 様 本田よう一様は料理をする人をお手伝いすることがお仕事だそうです。 料理家でもあると同時に栄養士でもあり、栄養と料理なので今回は特に塩のお話しです。 2011年秋、国連は「生活習慣病対策のために世界全体がとるべき5つのアクション」を発表し、その2位が減塩です。2015,4,1より一日の塩の摂取目標量は男性8g女性7g。 高血圧は日本で最も多い生活習慣病でその数4300万。高血圧を予防するためにナトリウムの摂取目標量を守ることが大切です。 震災のとき薬が無くてどれだけの人が苦労したことでしょう。日々の食塩の摂取であの薬の必要がなくなる可能性があります。 塩の摂取量が一次予防になります。今の生活で自分がどのくらいの塩分を摂取しているのか把握しましょう。 一汁三菜 みそ汁1カップに味噌大さじ1ぐらいだとすると1.5~2g。他に主菜にしょうゆ大さじ0.5で塩1,3g。ということは一回の食事で3~4gくらい摂取することになります。ここに漬物が入ると・・・ これが現状です。では何をすればいいのか?自分で塩を食べていることを認識して食べましょう。 つまり外食だと見づらいが自炊すると分かることが多いということです。また家で何をすればいいのか? 減塩、節塩の第一歩【だしを引こう】うまみを強くすることで塩分を薄くしましょう。他にも酸味(ポン酢やお酢、レモンやゆず)、風味(スパイス系やゴマ)調理法(焦げ目) 塩、しょうゆ、みそを使わずごま油やオリーブオイルで味を作り、食事も満足度を上げる。これで少しずつ少しずつ塩を減らしていきましょう。 でも一番は塩をみてどのぐらいの量なのか把握すること。1gスプーン等を使うのもいいかと思います。量ることで見えることが増えてくると塩の使い方が上手になります。量って使うことはもちろん自分で塩を降ってみましょう。 またしょうゆをかけるのではなく箸でとってつけて食べるのが良いです。食べる直前につけることでずいぶんコントロールできるようになります。 日々の生活の中で少しずつ少しずつ減らしていきましょう。そうなると自分の身体も塩を必要としなくなっていきます。 栄養学は医療と同じように日進月歩しています。専門家にお話を聞きに行き、今の自分の状態を知りましょう。 ダイエット本があんなにも売れるのは正解がないからです。 自分の生活と生き方、出来ること、やりたいこと、食べたいこと知りたいこと、続けられること。その生活に合わせてできる栄養のへの考え、生活の考えを構築していきましょう。 食べることは未来への投資。食事は栄養学だけではなく、誰と何をどんな日にどんなところで食べているのか、それを幸せに感じる。 食事という行為は栄養を摂っているだけではありません。だからこそ健康な身体をつくり、その食事を楽しみましょう! 一次予防は健康で楽しい生活を送る為の準備です。 と、あっと言う間の45分間でした。 連携推進委員会蛭田啓一委員長による閉会挨拶 地域医療ですがなかなかうまく行かない状況でございます。これは次世代にも大きく影響することなので大人世代がやるべきことをやる。市民でしかできないことをやることが地域医療につながっていくことなる。 第一次予防第二次予防を率先することが明るい医療の未来に繋がっていくと思います。誰かがやるものではなく、自分たちでやっていくことが大切なのだと感じましたと、まとめて10月公開例会終了です。 その後参加して下さった市民の方々が退場してからセレモニーです。 理事長挨拶 市民の方々が話しに共感して会場を出た後にいきいきと話をしていたことに感動を覚えました。 いわき青年会議所は100人が動く会にしたいと当初から申し続けてましたが、まだまだだと思う。 市民が前向きに成長できる組織。自身が前向きに成長できる組織の為に100人体制で今年いっぱい頑張っていきましょう! 10月新入会員認証伝達式では高橋大悟君が新たに仲間に加わりました。 そしていわきJC野球部から全国大会準優勝のお知らせ。 ワンポイントレッスンはJCプライド醸成委員会 渡邊寛樹君 【伝える】について 10月例会には本当に多数の方に参加して頂き感謝しております。引き続きいわき青年会議所へのご支援よろしくお願い致します。 投稿ナビゲーション 過去の投稿前へ 【お知らせ】本日10月公開例会次の投稿次へ 【お知らせ】 いわきの魅力を学び隊